この記事で解決できること
- 保育士の給料が安い理由はなに?
- 保育士の給料を上げる方法は?
- 今後の保育士の給料はどうなる?
この様な疑問を解決する記事を用意しました。
保育士が離職する理由の上位に、給料が安いがあります。
また、保育士は給料が安くて当たり前という言葉もよく耳にしますが、実際にはどうなのでしょうか?
この記事のポイント
- 保育士の給料が安いと言われる理由4つ(公定価格の設定、歴史的背景、少子化、施設の営利目的)
- 保育士の平均年収は他業種に比べて、140万近く低い
- 保育士の給料を上げる方法が4つある
- 役職、管理職を目指す
- 好待遇の保育園に転職
- 転職するなら、保育士ワーカー、保育求人ラボ、保育のお仕事の転職サイト活用がおすすめ
- 副業も視野に入れる
- 保育士の賃金改善の取り組みが継続されている
この記事を読み終えると、保育士の給料が安い理由が分かり、また、どうすると給料が上がるのかも分かりますので、最後までお読みください。
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保育士の給料が安いのは当たり前?保育士の給料が安い理由4つ
保育士は、子どもの命を預かり、心身の健やかな成長のため、日々保育をしています。
ですが、給料面では、他の業種より低いとされ、不満を感じている人も少なくないでしょう。
では、給料が安い理由4つを解説していきます。
理由①:公定価格が決められているため
保育園を運営するいわゆる運営費の中に、公定価格による収入があります。
法人(会社)は子どもの年齢や人数に応じたお金を得るということです。
そして、この公定価格による収入は運営費の多くを占め、収入の変化は子どもの人数による変化が大きくなければそこまでの変動はないのです。
運営費には、補助金もあります。
公定価格による収入や補助金という収入から、運営する上で必要な経費を引いたものが保育士の給料になるというものです。
また、公定価格は、子どもの年齢や人数によって大きく左右され、認可保育園の入園は役所が決定するため、保育園側では希望通りの年齢や人数を入園させることもできないという実情があります。
つまり、収入の変動も少なく、収入も毎年変わるか可能性が高く、保育士の給与が上がりにくいという理由になるのです。
理由②:歴史的背景によって安く決められていた
歴史的背景の理由として、昔の日本では、「子どもの世話は母親の仕事」という風潮があり、女性の仕事として軽視されていました。
その為、給料が安く設定されていたという風に言われています。
そして、男女雇用機会均等法によって、働く機会や活躍の場を増やした女性がフルタイムで働く割合が増え、保育園のニーズは年々高まってきました。
給料は安いままで、多くの保育士を必要としたことで、給料が安い保育士がますます増えていったとも言われています。
理由③:子どもの数が減ってきているため
待機児童問題を解決するために、近年、爆発的に保育園が増えました。
結果として、待機児童の問題は解消されてきていますが、少子化に伴い、定員割れになる保育園も増えてきました。
先ほどの公定価格のお話に繋がりますが、子どもの数が減り、定員割れになると、公定価格による収入は当然減ります。
すると、運営が難しくなり、保育士の給料が上がりにくいということになり、閉園する保育園も増えてきています。
ちなみに、公定価格で1番高額は0歳児で、0歳児さんの入園に繋がる施策を各法人や企業で力を入れており、そちらにかけるお金も高くなることで、まずます、保育士の給料が上がりにくいという悪循環も出てきていると思います。
理由④:施設の営利目的のため
待機児童解消のため、2000年にはNPOや企業(株式会社)などの事業者が保育運営できるように規制が緩和されました。
その中には、営利を目的とした悪質な事業者もおり、たびたびニュースにもなりましたが、処遇改善手当や補助金の悪用や人件費を抑えるために、保育士の給料を安く設定するなど、保育士の給料が安くなる理由にもなっています。
厚生労働省が”本来の使途である職員人件費や事業費などが恣意的に削減されることがないよう申し付ける”とし、監査でも保育士の給料など人件費に対しての目は厳しくなってはいますが、全ても取り締まれているかどうかは、残念ながら不明ですね。
1つの保育園に働いていると、他の園のことが分からず、自分の働く保育園の給料が安いと気づかない人もいますが、給料が極端に安い保育園はブラック保育園の可能性もあります。
もし、給料も安く、劣悪な環境で働いている人は、「これはヤバい!ブラック保育園の見分け方と特徴を園長が徹底解説」の記事を読んで、自分の働く保育園がブラック保育園かどうか、確かめることをおすすめします。
保育士の給料はいくら?
実際に、保育士の給料はいくらぐらいなのか?の疑問にお答えします。
保育士の給料は、近年の処遇改善によって、改善されてきていますが、全職種では、月収で約10万円、年収で約140万円近く差があります。
また、この金額は、平均の年収となりますので、若い保育士では、さらに安い年収の保育士もいるでしょう。
月収にすると、手取りで20万円を切る保育士も多いのです。
公立保育園と私立保育園の給料の違いは?
次に、施設によって違いはあるのでしょうか?という疑問にお答えします。
公立保育園と私立保育園での違いをさらにポイントで見てみます。
公立、私立で保育士の給料の違いは、約30万円
公立、私立で主任の給料の違いは、約113万円
公立、私立で園長の給料の違いは、約13万円
公立保育園の場合、さらに扶養手当や住宅手当が加算される人もいます
あくまで、平均の年収ではありますが、公立保育園の方が、給料としてはやはり高いという事が分かります。
保育士が給料を上げる方法4つ
キャリアアップ研修を受講する
近年、保育士の給料が低いことへの改善がされてきています。
その内の1つが、キャリアアップ研修による、処遇改善加算Ⅱによる給料UPです。
今までは、基本的に、保育士、主任、園長とに役職が分かれていました。
そこに、保育士の経験やスキルに見合った新しい役職が加わったのです。
役職 | 手当 | 条件 |
副主任保育士 | 毎月40,000円 | 経験年数おおむね7年以上、マネジメント+3科目以上の受講終了 |
専門リーダー | 毎月5,000円~39,999円 | 経験年数おおむね7年以上、4科目受講終了 |
職務分野別リーダー | 毎月5,000円 | 経験年数おおむね3年以上、該当の分野科目の受講終了 |
処遇改善ⅱに関しては、保育園ごとに違うと言っていいでしょう。
若い保育士でも、専門リーダーになれる保育園もありますし、金額に関して、5000円~39,999円の塩梅は園長に一任されていることもあります。
詳しくは、働く県の処遇改善の資料や園長に確認してみましょう。
キャリアアップ研修を受けると、修了証が貰え、どこの保育園に行っても有効になる点も良いですね。
※新しい保育園で役職に就けるかどうかは確実ではありませんので、気をつけましょう。
管理職になる
次に、管理職になることも給料UPにつながります。
主任、園長は管理職手当がつく保育園も多く、年収では100万~300万以上違ってくることもあります。
ただし、誰でもなれるわけではありません。
保育園に主任1人、園長1人ですから、簡単ではありませんが、管理職は園運営にも関わり、理想の保育園作りにやりがいも感じられるでしょう。
園長を目指している、興味がある人は、現役園長の私が、園長になる方法や仕事内容や資格や要件、若くても園長になれるの?という疑問にお答えしているこの記事を参考にしてください。
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【保育園の園長になるには?】年収、仕事内容、要件を現役園長が解説
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管理職となると、経験だけでなく、指導能力やマネジメント能力、知識も必要ですから、管理職を目指す人は、本を読んで知識を身に付けていくことも大事ですね。
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参考【現役園長が教える保育のおすすめの本決定版】目的別に厳選紹介!
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好条件の保育園に転職する
給料を上げる方法3つ目は、転職です。
保育士の給料は所属する保育園に大きく左右されます。
例えば、こんな保育園に務めている人は、転職で年収が上がる可能性があります。
基本給がかなり低い
昇給率が低い(毎年昇給が1,000円~3,000円)
キャリアアップのチャンスがない
転職する時は、転職サイトを利用することをおすすめします。
アドバイザーが内部事情に詳しく、昇給率も事前に教えてもらうこともできます。
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その中でも特におすすめの保育士転職サイトを3つ紹介します。
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保育求人ラボの口コミや実際の評判を知りたい人はこちらもチェックしてくださいね。
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【保育求人ラボ】の口コミ・実際の評判は本当?活用方法まで徹底解説
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保育のお仕事
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副業をする
保育士の給料を上げる方法4つ目は、副業です。
副業をする保育士は、最近増えてきています。
始めやすく、稼ぎやすい副業で言うとWebライターがおすすめです。
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他にも、保育士におすすめの副業が知りたい方は、【知って得する】保育士におすすめ副業8選<初心者でも稼げる>を参考にしてくださいね。
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保育士の未来、今後のニーズは?
保育士の給料だけでなく、今後の保育士についても考えてみましょう。
今後のニーズが分かることで働き方や転職、給料UPの判断材料になりますね。
保育士不足?保育士の有効求人倍率
厚生労働省調査データによると、保育士の有効求人倍率は他の業種に比べて非常に高いことが分かります。
データから分かること
- 保育士不足により、有効求人倍率は高く、転職しやすい状況
- 最も高い時には、3.86倍で、保育士1人に3.86件の求人がある
- 12月は有効求人倍率が高い傾向にある
保育所は今後増加する?
現在も保育所は増え続けています。
それだけ、保育所のニーズが高いことが分かります。
注意
定員充足率が令和3年が令和2年に比べて減っています。これは、今後も少子化に伴い減ることが予想されます。つまり、人気のない保育園が淘汰される状況が始まっていますので、転職するなら将来性のある保育園に転職することが大切です。
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保育士の賃金改善は?
保育士の賃金改善に向けて、処遇改善ⅱ以外にも処遇改善Ⅲが加わりました。
暫定的に始まりましたが、令和5年度も保育士の給料に月9,000円UPの施策は継続されています。
この処遇改善Ⅲは、施設で働く全ての職員が対象となっています。
まとめ
保育士の給料について解説してきました。
最後に、この記事のまとめです。
保育士の給料は他業種に比べると低い
公立と私立では保育士の給料が違う(公立の方が高い)
給料を上げる方法4つ
- キャリアアップ研修の受講
- 管理職を目指す
- 好待遇の保育園に転職
- 副業をする
今後も保育園のニーズはある
保育士の給料を改善しようとする取り組みが続いている
確かに、保育士の給料は安いのが現状ではありますが、改善傾向にある事や今後の保育園ニーズの高さもあり、給料をUPさせることも自分次第で可能ということですね。