この記事で解決できる悩み
- 保育士の持ち帰り仕事や残業の実態を知りたい
- 持ち帰りの仕事を減らす方法を知りたい
- 持ち帰り残業が多い園の特徴は?
- 業務軽減が実現できない時の対処法は?
保育士の持ち帰りの仕事や残業は、はっきり言って多いです。
保育士歴20年以上の私は、様々な現場を見てきて実感します。
では、なぜそのような状況が起こるのか?持ち帰りの仕事や残業を減らす方法は?と悩んでいる人も多いと思います。
この記事では、保育士歴20年の私が、持ち帰りの仕事や残業を減らすアイデアと持ち帰りの仕事や残業が多いブラック園の特徴を解説します。
この記事に書かれているブラック園を回避し、紹介する時短アイデアを実践すると、定時で帰り、プライベートも充実した保育士ライフを送ることができますよ。
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「リアルな現場の声」 保育士は持ち帰りの仕事が多いの?
結論から言いますと、保育士の持ち帰り仕事は多いです!
なかには、仕事の持ち帰りを禁止、結果サービス残業が代わりに多いという場合もあります。
持ち帰りの仕事が多い理由は、保育士の業務量がとにかく多いからです。
保育士は、子どもの保育をするだけではありません。
指導案の立案、行事の準備、保護者対応、その他書類が山のようにあります。
そして、その保育以外の業務をする時間がほとんどないからです。
理由については、後ほど深掘りします。
このようなデータもあります。
持ち帰りの仕事やサービス残業が多い理由
それでは、持ち帰りの仕事や残業が多い理由について深掘りしていきます。
大きな理由3つとして、以下のことがあります。
理由
- 保育以外の業務をする時間がない
- 保育士不足
- 無駄が多い
この3つですが、この3つの根本的な原因にはこのようなことも考えられます。
保育士が持ち帰りの仕事や残業をしている実態が経営者まで届いていない、園長主任が見て見ぬふりをしているなど保育士だけでは解決出来ない部分があります。
また、保育士の責任からくる自己犠牲の精神ややりがい搾取のようなことも言われています。
保育以外の業務をする時間がない
まず、保育士の仕事の大部分は保育することです。
8時間の労働時間の中で、8時間保育することもあります。
ただ、保育以外にも業務はあります。
指導計画(月案、週案、個別指導案など)、行事や製作の準備、懇談会の資料作り、たよりなど。
8時間の労働時間の中で8時間保育をして、上記の仕事をいつするのでしょうか?
結果として、休憩時間や持ち帰りの仕事、サービス残業になってしまうのです。
保育士不足
保育業界では、保育士不足が深刻な問題となっています。
保育士不足だと、保育以外の業務をする時間はますます取れませんし、保育士の負担も増えるばかりです。
無駄が多い
同じような書類も多く、いまだにデータではく、紙ベースで書類を書いている保育園もあります。
また、ICT化とは名ばかりに、PC台数が足らずに、逆に非効率になっている場合も聞きます。
手を抜くのではなく、重複している箇所や不必要な書類については、見直し、業務改善をしている保育園も増えてきていますが、全ての保育園でそうとはなっていなのが現状です。
保育士にはどんな持ち帰りの仕事がある?
では、持ち帰りの仕事はどのような物があるのでしょうか?
今では、個人情報の観点から、子どもの個人情報を書く書類の持ち帰りは厳禁です。
公立保育園では、とくに厳しく、書類系の持ち帰りはほとんど出来ないでしょう。
とは言え、内緒で持ち帰らないととても終わらないという話も聞いたことがあり、保育士自身も分かってはいるけどどうしようもない現状に辛くて退職するという話も少なくないと思います。
持ち帰りの主な仕事は以下の通りです。
持ち帰りの仕事 | |
書類系 | ・クラスたより ・行事の指導計画 ・避難訓練の計画案 |
作りもの系 | ・製作遊びの準備 ・壁面 ・発表会の衣装 ・誕生カード |
その他 | ・ピアノの練習 ・行事の催し物の練習 |
持ち帰りの仕事:書類
個人情報を書く指導案や懇談会資料は、持ち帰ることはできませんが、おたよりや行事の計画などは、下書きとして持ち帰って書く人もいるでしょう。
紙ベースの書類の場合は、書き写す手間がありますので、さらに業務の時間も増えます。
月末月初め、年度末年度初めは、引継ぎや新しく書類も書くものが多いので、大変です。
持ち帰りの仕事:作りもの系
製作遊びの準備もまた、大変です。
事前に準備しないと、保育の時に子どもたちも戸惑いますから。
帰りや休みの日に材料を買いに行く保育士も多いと思います。
製作系の持ち帰りは、書類に比べて抵抗なくしている保育士は多いかと思いますが、当たり前の習慣にならないようにしたいですね。
持ち帰りの仕事:その他
ピアノの練習や行事の催し物の準備もありますね。
持ち帰りの仕事となるのかは、微妙ではありますが、仕事の準備ではありますね。
ピアノであれば、年間通して、弾くものをある程度決めておくことやピアノが苦手な人は他の楽器で代用することもおすすめです。
催し物の準備も、負担のないものを選ぶ、短時間でできるものを選ぶなど工夫できるといいですね。
残業について正しく理解しよう
残業について、正しく理解することは、大切なことです。
残業にも種類がありますし、持ち帰りの仕事も残業として取り扱われるものもあるからです。
せっかく働いても、時間外労働の残業代を貰えないと嫌ですよね。
残業の種類は?
残業とは、簡単に言えば、会社の決められた労働時間よりもたくさん働くことです。
この労働時間には、会社(法人)が決めた労働時間と、法律で決められている1日の労働時間の2種類があります。
所定労働時間 | 企業や法人が決めた労働時間。会社によっては、7時間30分など8時間よりも短い場合もあります。 |
法定労働時間 | 労働基準法で決められた労働時間(1日8時間、週40時間) |
そして、残業にも2種類あります。
法定内残業:法定労働時間(会社が決めた労働時間)を超えて、法定労働時間内(8時間)の残業
例)法定労働時間が7時間30分 30分残業⇒7時間30分+残業30分⇒法定労働時間を超えない(8時間)
法定外残業:労働時間が8時間を超えた残業
この2つの残業では割増率が違います。
法定内残業:1.00倍。ただし、8時間を超えるとそこから、1.25倍
法定外残業:1.25倍
持ち帰りの仕事で残業代はつく?
出典:厚生労働省 労働時間の認定に係る質疑応答・参考事例集の活用について一部抜粋
要約すると、ポイントは2つです。
ポイント
- 会社や上司から(園長)、持ち帰り仕事をするように命じられたかどうか
- 直接命じられてはいないが、持ち帰って仕事をせざるを得ないかどうか
要するに、労働者(保育士)が、会社や園長の指揮命令下にあったかどうかです。
ちなみに、これは、休憩時間にも該当します。
事務室で、休憩中に、電話番もしてねと園長に言われれば、休憩時間ではなく、労働時間として扱われます。
持ち帰りの仕事に関して、残業代の有無は、会社や園長に命令されているかどうかで変わってきます。
逆に、自分の意志で持ち帰った場合、持ち帰る必要性が少ない(期限まで相当期間ある)時には、残業として取り扱われることはないでしょう。
残業時間には決まりがある?
残業(時間外労働)には、上限があります。
これは、日本人の残業時間が多く、ワークライフバランスを整えることや働き方改革として、2019年から始まりました。
残業(時間外労働)は、月に45時間、年間360時間と決まっています。(職種や働き方によって異なる場合があります)
月45時間は、1ヶ月で20日勤務であれば、1日あたり約2時間15分程度、1ケ月22日勤務であれば、1日あたり約2時間程度です。
上司の命令で、この月45時間の残業上限時間を超えている場合は、労働基準法違反に該当する場合もあります。
後述するブラック園の場合だと、残業時間は45時間を超えるけど、上司(運営会社、園長など)は命令していないのに、保育士が勝手に残って仕事したなど、保育士のせいにされることも有りますので、気をつけましょう。
また、この月45時間の上限には、特例が認められること(臨時的な特別な事情があるとき)もあるので、知識として知っておきましょう。
持ち帰りの仕事を減らす時短アイデア
それでは、持ち帰りの仕事を減らす6つの時短アイデアを解説します。
まず、時短アイデアはこの6つです。
時短アイデア
- やることリストの作成
- 他の保育士との協力
- 製作アイデアをシェア
- データ化
- ICT化
- 人員を増やす
この6つのアイデアですが、ICT化や人員を増やすは保育士個人の努力では難しいですね。
この様なICT化を進めている保育園や人員を増やし、保育以外の業務に時間を使える保育園への転職もおすすめです。
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この6つの時短アイデアについて細かく解説していきたいと思います。
やることリストで効率アップ
やることリスト、ToDoリスト、タスクメモなど呼び方は色々と有りますが、要するに、どんな仕事をいつまでにしないといけないのかを見える化するということです。
そうすることで、優先順位が明確になるというメリットがあります。
とは言え、このリスト作りをしているけど、上手くいかないという経験ありませんか?
私は、何度も試し、上手くいかない原因に気づきましたので、お伝えします。
それは、リスト作りで満足してしまう、書くことが面倒になってしまうの2つです。
リストを作ることが目的ではなく、リストを活用してタスクの見える化が目的ですので気をつけましょう。
また、書く項目が多すぎるのも注意が必要です。
例えば、日付、頼まれた人、業務内容、期限、進行状況などなど
書く物が多くなればなるほど、書くことに時間がかかってしまうので気をつけましょう。
業務内容と期限だけのシンプルなものが良いと思います。
おすすめは、Googleのスプレッドシートです。
テンプレートもありますのでそのまま使えますし、スマホでも管理できます。
他の保育士と連携で得意を活かす
人には、得意不得意が有りますから、それぞれ保育士が得意なことを担当するというのもありだと思います。行事での製作、書類作成、PC関係などですね。
一般企業だと、タスクごとにチームで進行していくことも珍しくありませんが、保育業界は、全部担任が行うというのが当たり前という風潮もありますから不思議です。
製作アイデアをシェア
製作は年齢によって作るものは違いますが、素材や作り方を変えることで応用がききます。
例えば、スライム遊びでも、スライムで遊ぶだけでなく、年齢が上がると自分たちで作るなど遊び方も違います。
ですから、園内で製作遊びや感触遊びのアイデアをシェアすると、アイデア探しの時間が短縮できます。
おたよりをデータ化
おたよりはPCで作っている保育園も多いとは思います。
おたよりは、毎回ゼロベースから作らなくても、書き出しやテンプレートをベースにしても良いと思います。
これは、手抜きではなく、効率化の一種だと私は思います。
過去のおたよりをデータにしておくと、クラスたよりを書くのも早くなりますね。
ICT化
保育書類は、本当に多いです。
手書きよりもPCの方が、格段に速く、また修正も簡単です。
ただ、保育士がICT化を望んでも園長が難色をしめすと導入できないです。
保育業界全体としてICT化が進んではいますが、予算の関係もありますので、導入が遅くなる園もあるでしょう。
私は、ICT化が進んだ保育園でも勤務経験が有りますが、便利ですよ。
ただ、PCの台数が揃っていないとかえって仕事効率が遅くなりますので注意が必要ですね。
人員を増やす
当たり前ですが、保育士の数が増えれば、その分、それぞれの負担は減ります。
人員も増やすことも保育士の一存ではどうにもなりませんので、主任園長に意見を聞いてもらえる保育園だと良いですね。
持ち帰り仕事や残業が多い園の特徴
次に、持ち帰り仕事やサービス残業が多い保育園の特徴、いわゆるブラック保育園の特徴を解説します。
この保育園に当てはまると感じた保育士は、気を付けた方が良いと思います。
専門機関への相談や転職などを視野に入れつつ、過酷な労働条件から脱出しましょう。
現場の声に耳を傾けない
現場の声が反映されない独裁的な経営、命令をする園長、理事長、経営者の存在です。
この様な立場の存在が、なぜ持ち帰りの仕事やサービス残業を増やすのかというと、「保育の質の向上」、「子どもたちの為」と響きは良いですが、時間数に見合わない業務を要求してくることがあるからです。
いくら、現場で声を上げようと、耳を傾けずに、保育士も心身ともに疲れていきますね。
ニュースになる保育士大量離職の原因の1つにも、この様な独裁的な立場の存在への不信感や理不尽さがあります。
この様な、保育園を見極める力も、保育士には必要になってくると思います。
精神論が多い
「頑張ればできる」「やる気があれば出来るはず」のように、具体的な方法の指導ではなく、精神論で指導する上司の存在も注意が必要です。
気持ちの問題と業務量の多さや業務の効率化は別問題です。
もちろん、決められた期限までに業務を終わらせようとする気持ちは必要ですが、気持ちがあれば出来るはずというのは、無理があります。
上司は、個人の気持ちの問題で片づけるのではなく、業務の効率化、方法の最適化、業務の見直しを行うことが、重要です。
精神論が多い保育園では、やはり保育士も嫌になり、離職率も高いのではないでしょうか。
持ち帰りの仕事や残業が多い時の対処法
この記事で紹介した時短アイデアを使うことも1つですが、そもそも業務量が多すぎる、園長、理事長など上司が理不尽すぎる場合は、持ち帰りの仕事を減らす努力をしても、効果はあまりないかもしれません。
その様な時の対処方として、
- 労働基準監督署、弁護士への相談
- 転職
の2つの対処法をおすすめします。
相談
まず、理不尽な業務量や残業代が支払われない時に、仕方がないと諦めなくても大丈夫です。
でも、誰に相談したら良いの?と思うかもしれません。
相談する時には、労働基準監督署や弁護士がおすすめです。
労働基準監督署とは?
上記の業務を行う機関で、労働者が労働基準法に違反して働かされていないのかを監督する国の機関というイメージです。
弁護士に相談すると、費用が高そうと思うかもしれませんが、まずは無料相談で聞いてくれる所もありますので、活用してみると良いですね。
弁護士に相談するメリットとして、持ち帰り仕事せざるを得ない状況で残業代が未払いであれば、その分請求出来るかもしれません。
転職
持ち帰りの仕事やサービス残業が多い園で働いているけど辛いと感じているなら、転職をおすすめします。
とは言え、転職した先も、同じくブラックな保育園だったらどうしようと不安になる人も多いでしょう。
なぜなら、求人票に書かれていることだけでは、実際の現場ではどうなのか分からないからです。
求人票には、持ち帰り仕事なしとうたっているけど、実際は業務量も多く、持ち帰り仕事が多いということも聞いたことがあります。
ですから、保育士転職サイトに登録し、内部事情に詳しいアドバイザーに教えてもらうのが1番いいです。
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まとめ
保育士には、やりがいを感じる時も多く、魅力的な仕事です。
ただ、持ち帰り仕事やサービス残業が多い保育園も少なくありません。
残業の知識を正しく理解することが大切ですね。
この記事で解説した時短アイデアを使って業務も少しでも時間短縮できると良いですね。